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勝手に読書感想文。漫画も映画も含みます

タグ: カナダ

  • 短編映画『モーメント』(2019年 カナダ)

    ヒーローものとヒューマンドラマを合わせたような感じでしょうか。架空の物理法則の制限の中で、解決策を見つけ出そうとするあたりSFっぽくもあります。

    ヒーローは黒人の兄妹。活動は超能力(?)を使って遠隔で行われ、リビングのテレビの前で二人並んで座った状態で行われます。はたから見るとぼーっとしているように見えます。活動するときのコスチュームもアイマスクのようなものをつけるだけ。(そして、たぶん不要)

    主役の女性のピンチに、この二人のヒーローが現れ、時間を止めて助けようとします(実際は、時間が止まっているのではなく、思考が高速化し、時間が止まっているように見えるだけ、みたいな設定)。

    幽体離脱みたいに抜け出して、思考&コミュニケーションができますが、物理的に影響を与えることはできません。実世界とは切り離されていますので、時間が止まっている(ように見える)ときに、逃げたり、悪者を殴ったり、何か物を準備したりもできません。

    できるのは、「作戦を立てる」ことだけです。この制約が実にうまく機能しています。

    時間が止まっている状態で、あたりを移動することもできるので、ああやって、こうやって、とプランを練ることはできますが、再び時間が動き出した時には、「頭の中の作戦」以外には、何ら状況が好転していないというのが面白いです。

    このシステム的な面白さに加え、主役の女性の生い立ち、家族との関係、クソ彼氏などの要素も絡めたドラマ要素も詰め込まれています。

    これでなんと、上映時間 22分。短編映画はいいですね。サブスクでも見られるみたいですが、倹約家のあなたは(私もですが)、BS12の『土曜しょ~と劇場』を録画予約しておけばOKです。再放送されるかもしれません。されないかもしれません。その場合は、別の短編映画をお楽しみください。