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勝手に読書感想文。漫画も映画も含みます

『藍を継ぐ海』と『オール讀物』

芥川賞受賞作を片っ端から読んでみよう企画(『デートピア』と『#拡散希望』)と並行して、直木賞受賞作も1つずつ読んでいこうという企画を、こっそり始めました。

現時点で一番新しい受賞作品は、第172回(2024年下半期)の『藍を継ぐ海』伊与原新 著です。

図書館で予約状況を見てみると、数十件の待ち件数。まあ、そうだろうなと思いつつ、これじゃ、次の次の直木賞が発表される時期になっちゃうよと。ふと、検索結果を見ると、

オール読物 2025年3・4月号(直木賞受賞作『藍を継ぐ海』より「藍を継ぐ海」全文掲載)

というのが並んでいて、予約件数はゼロ。これなら、すぐに借りられます。

文芸誌か、分厚くてちょっと読みづらいかもしれないけど、読めりゃいいかということで、借りてみました。

「全文掲載」というフレーズで勘違いしていましたが、短編集の中の短編が1つ載っているだけでした。そりゃそうだよな、単行本一冊まるまるを雑誌に載せるわけないし。

直木賞受賞作を読むのは初めてです。エンタメ系の作品に与えられる賞だと聞いていたので、爆発したり、毒が盛られたり、すごい悪役か、見たことないような優秀な人が出てくる派手な話を期待していましたが、非常に静かな文学でした。

芥川賞は純文学、直木賞は娯楽作品、というのは、もう当てはまらないのでしょうね。芥川賞は短編か中編の1つの作品が対象、直木賞は長編か短編集などの1冊の書籍が対象、というのは分かりやすい違いですが。

主な登場人物は、田舎の港町(港もさびれているが)の少女と、元教師のおばあさんと、ウミガメ。ウミガメの生態がさりげなくストーリーに関係したりして、興味がわきます。著者の伊与原さんは研究者出身で、科学的事実を散りばめ方が巧みです。

もちろん、ちょっとした事件やミステリも含まれてます。なんで、そんなことが? あー、そういうことか、みたいな。短編だし、引っ張りすぎないのがいいですね。

あと、文芸誌ってものすごい字の量ですね。読み終わる前に二か月たって(次の号の発売になって)しまいそうだなーと思いました。

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